サウスダコタ級戦艦 (1939) を教えろ!
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サウスダコタ級戦艦 (1939)

サウスダコタ級戦艦
USS South Dakota (BB-57)
艦級概観
艦種 戦艦
艦名 州名。一番艦はサウスダコタ州に因む。
同型艦: サウスダコタ (USS South Dakota, BB-57)

インディアナ (USS Indiana, BB-58)
マサチューセッツ (USS Massachusetts, BB-59)
アラバマ (USS Alabama, BB-60)

竣工: 1942年 3月20日(サウスダコタ)
1942年 4月30日(インディアナ)
1942年 5月12日(マサチューセッツ)
1942年 8月16日(アラバマ)
退役: 1947年 1月31日(サウスダコタ)
1947年 9月11日(インディアナ)
1947年 3月27日(マサチューセッツ)
1947年 1月9日(アラバマ)
前級 ノースカロライナ級戦艦
次級 アイオワ級戦艦
性能諸元
排水量 35,000 トン(基準)
44,374 トン(満載)
全長: 207.36 m (680 ft)
全幅: 32.95 m (108.2 ft)
喫水: 11.1 m (36.3 ft)
機関: 蒸気タービン4機4軸 130,000 馬力(97 MW)
最大速: 27.8 ノット (51.5 km/h)
航続距離:
乗員: 士官・兵員:2,364名
兵装: 三連装 45口径16インチ(40.6cm)砲 3基9門
二連装 38口径5インチ(127 mm)両用砲10基20門(サウスダコタは8基16門)
40mm四連装機銃17基68門
20mm機銃76門
航空艤装:
装甲: 舷側 310mm+22mm

サウスダコタ級戦艦( - きゅう せんかん、South Dakota class Battleship)は、アメリカ海軍が建造した戦艦4隻の艦級。

目次

概要

先に計画されたノースカロライナ級戦艦の改良型であり、同級では実現できなかった対16インチ砲防御を施し、上部構造物のコンパクト化により全長は15mも短くなっている。1938年度の第2次ヴィンソン案により計画され、4隻全艦が1942年に竣工した。

第二次世界大戦中盤、高速戦艦が最も必要とされる時期に全艦が就役したため太平洋・大西洋の両戦線で活躍。最終的には全艦が太平洋に投入され、ノースカロライナ級戦艦と共に空母機動部隊の護衛任務やガダルカナル島を巡る戦いでの水上戦闘など対日反攻の初期から活躍した。

前級ノースカロライナ級で弱点とされた防御力の改善をはかるべく、船体を前後方向で短縮して被弾面積の減少を図り、またバイタルパートを集約した集中防御方式が採用された。特に、主砲塔の装甲は次級アイオワ級すら凌ぐ堅牢さであった。しかし、第二次ロンドン軍縮条約の基準排水量35000t、パナマ運河通行のための全幅33mという制限により、それでもなお耐弾性能は満足のいくものにならなかったという。

船体が短くなったことで速力の低下が懸念されたが、機関の増強によりカタログスペック上はどうにか27ノットが確保された。

本級は、純粋に艦隊決戦用に設計された最後のアメリカ戦艦である。攻防全てにおいて高い次元でバランスがとれた、ポスト条約型戦艦の傑作と評価されている。

船体

本級の特徴であり、前のノースカロライナ型との大きな相違点である船体構造は、軽量化の賜物である。艦橋構造自体は前級と同様であるが、煙突が小型化され艦橋直後に設置された結果、非常にコンパクトなスタイルとなった。

しかしながら、船殻重量を減少しその分を装甲の強化に当てるために15 m短縮された船体は、結果的に高速力を発揮しにくくした船体でもあった。特に、艦首部の浮力が著しく低下し、盛大な艦首波を作ることもしばしばであった。大戦末期に神風対策で艦首部に40 mm4連装機関砲が搭載されると、ただでさえ低かった凌波性は恐ろしいまでに低下し、荒天時には操艦に相当支障が出るほどであった。また、船体圧縮と装甲強化の結果、居住性は著しく低下した。平時でも低い居住性だったものが、搭載物がいろいろと居住区画に(倉庫代用として)積まれた戦時ではさらに低下した。上級士官用の部屋までもスケールダウンを余儀なくされた。

なお、1番艦サウスダコタには艦隊旗艦設備を、他の3艦には戦隊旗艦設備を設けている。また、艦全体のデザインは真珠湾攻撃後のテネシー級戦艦テネシーカリフォルニア両艦とコロラド級戦艦ウェストバージニアにも採り入れられた。

兵装

主砲はノースカロライナ級戦艦に引き続いて16インチ・マーク6型砲が搭載され、高角砲も引き続き5インチ38口径連装砲が搭載された。ただし、サウスダコタのみは艦隊旗艦設備を設けた関係で一部搭載できなくなった。中心となる砲煩兵装に関しては、ノースカロライナ級戦艦とまったく同一と言ってもよい。相違点としては、主砲防御について天蓋の装甲が強化された代わりに、側盾装甲は若干弱められた。

対空兵装は、当初は28 mm4連装機銃と12.7 mm単装機銃のペアが想定されていたが、竣工時は40 mm4連装機関砲が追加搭載された。大戦中は随時対空兵装の更新に努めたが、各艦により微妙な差異がある。例えば、マサチューセッツは大戦中、訓令どおりに40 mm4連装機関砲を18基計72門を搭載したが、他はそれより少なかった。

また、20 mm機銃の搭載数も艦によって異なるが、40 mm4連装機関砲搭載と引き換えに搭載数を若干減らしているのは共通である。いずれの艦も艦首部に40 mm4連装機関砲を搭載したが、その代償は「船体」の項目で述べたとおりである。

防御

ノースカロライナ型戦艦ともっとも異なる点として、垂直防御が挙げられる。前級はあくまで14インチ砲に対応した防御しか施されていなかったが、サウスダコタ級では初めから対16インチ砲用の防御方式がとられた。主水線防御を前級の外装式から内装式に改め、縦隔壁上に垂直防御が施された。縦隔壁のうち、装甲のある部分とない部分ははっきりと段差がついている。というのも、船殻重量の軽量化の観点からこの段差を埋めなかったからである。このため、日の当たり方によっては客船のプロムナードデッキのように明確な段差を確認することができる。装甲は上部と下部に分けられ、上部は310 mm厚、下部も上の部分は310 mm厚で一部は152 mm、下の部分は最も薄い部分で25 mmである。

水平防御はノースカロライナ型戦艦と似通っており、中央部分の装甲が4層に分けられている点が異なる。装甲厚は上より38 mm(最上甲板)、127 mm+19 mm(主装甲甲板。舷側部は135 mm+19 mm)、16 mm(弾片防御甲板)、8 mm(中甲板)となっている。しかし、船体を圧縮している関係上、重要部分の一部は装甲で防御されない部分となってしまった。

水中防御はノースカロライナ型戦艦同様、318キロの魚雷弾頭に対抗できる設計となっている。ただし、バルジは垂直防御同様内装式に改められた。三重底であるという点も前級と同様である。水平防御と異なりほぼ全区画が防御範囲となったが、衝撃吸収能力は前級より劣っていた。また、ノースカロライナ1942年9月15日伊19の流れ魚雷1本が命中し、予想外の被害や構造上の欠陥が露呈したことを踏まえると、「前級より劣っている」と判定されたサウスダコタ級では同程度かそれ以上の被害が出た可能性は否めない(幸い、そのような場面には遭遇しなかったが)。建造中や大戦中もその改善に努めたが、結局は解決されることはなかった。

機関

ノースカロライナ型と同様だが、船体が寸胴になった関係で機関出力は前級より1万馬力引き上げられた。もっとも、排水量の関係上、機関そのものより汽缶や主機をパワーアップさせて相対的に機関出力を向上させた。しかし、このような工夫にもかかわらず船体構造が災いしてか、戦時状態では平均して25~26ノットを出すのがやっとであった。このため、任務遂行のために機関に過負荷をかけることもしばしばあった。機動部隊の護衛役を務めるのにも、意外な苦労があったのである。

関連項目

参考文献

  • 大塚好古「アメリカ戦艦発達史 "1939年型戦艦"の「サウス・ダコタ」級」『歴史群像太平洋戦史シリーズ58 アメリカの戦艦』学習研究社、2007年、ISBN 978-4-05-604692-2


サウスダコタ級戦艦

サウスダコタ | インディアナ | マサチューセッツ | アラバマ

前級:ノースカロライナ級 次級:アイオワ級
アメリカ海軍戦艦一覧 | アメリカ海軍艦艇一覧
[ サウスダコタ級戦艦 (1939) ]の改訂履歴 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』
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